児童書担当者が選ぶ
子どもの絵本大賞in九州フェア開催中!
丸善福岡ビル店/あおい書店博多本店/紀伊國屋書店福岡本店/紀伊國屋書店ゆめタウン博多店 ほか
4人の女性書店員が企画した児童書フェアが各書店で開催されています。
1月から企画したもので、九州内の27書店の担当者が昨年一年間の絵本のなかから、
「これは!」と思う絵本を推薦し、ポイント化して集計したベスト10が出揃います。
丸善福岡ビル店によるオリジナルの絵本紹介フリーペーパー(手書き!)も必見です。
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「子どもの絵本大賞in九州」フェア開催中という記事を読んで早速足を運んでみ
た。紀伊國屋書店ゆめタウン博多店に、同フェアを企画・運営した書店員4人のうち
の1人竹下心さんがいるのだ。「新刊絵本も凄いんです!」と読者に伝えたくて企画
したというこのフェア、昨年一年間に刊行された絵本の中から、九州の書店の絵本担
当者27人が10冊を選出し、趣旨に賛同した100の書店で開催中。フツーにベス
トセラーと言うとだいたいが新刊だが、コト絵本となると数十年前に刊行されたもの
が上位を占めるってのが珍しくない。お薦めはなんですか?ハイ「ぐりとぐら」です
「スイミー」です、と何十年言い続けているのか、いや勿論ものすごーく素敵な絵本
ですよどちらも。長く読み継がれるものが主役になりがちな絵本業界だけれど、毎年
毎年刊行される新刊にも、ロングセラーに匹敵する凄いのがこんなにあるんだよー、
という現場からの発信がこのフェアなんである。書店員4人は皆さん絵本担当者で飲
み友達なんだそう。この絵本面白いよね!わかるわかる!なんて酒飲み話から、10
0もの店でフェアを実施するに至るには、たくさんの苦労があった事だろう。イベン
トを主催する事の大変さが身にしみたそうだ。「でも、すっごい楽しかったです!」
と竹下さん。選出された絵本10冊、店頭で全部読ませて頂いたが、本当にどれもこ
れも面白かった。その中から1冊ご紹介、デイヴィッド・ウィーズナー(あのカエル
絵本の至高「かようびのよる」のウィーズナーですよ!)作「漂流物」(BL出版)。
ある日少年が浜辺で拾った古ぼけたカメラに入っていたフィルム、現像してみるとそ
こに写っていたものは! 続きは店頭で! 面白かったら買ってね!
個人的には、「給食番長」の絵とガキどもの悪さ加減にノックアウトされ、「うえ
きばちです」のシュールな奇怪さにぶっ飛びました。いや、新刊絵本スゲエや。
(毎日新聞連載コラムを増補)
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うれしいニュースです。
先日、天神で打ちあわせの帰り、丸善福岡ビル店にたちより、担当者・Yさんのレジ
が終わるのをそばで待っていると、レジ前の棚にびっしり手がきのペーパーが。レジ
を終えた大和さんに「これなんですか?」とたずねると、同店オリジナルの絵本紹介
のフリペとのこと。「えほんっておもしろい」と銘打ったタイトルのとなりには、な
んと「NO・102」とあるではないですか。おそろしい情熱。
なんでも前任の時代からつづけてきたもので、いまではYさんがカットをふくめて手
がけているそうです。最近、パソコンにたよりっきりの身としては心から感動。
さらにYさん、「じつはですね、こんど紀伊國屋さんやあおい書店さんの児童書担当
者で賞をつくることになったんですよぉ」とのたまう。
「なんですかそれは?」とたずねるとYさん、レジ奥にもどって新聞と資料をひっぱ
りだしてきました。新聞のほうは『文化通信』。業界紙ですね。
Yさんが開いた中面には、4人の女性が絵本コーナーの前でならんでにっこりの写真。
記事の見出しは「4人の女性書店員が企画〜子どもの絵本大賞in九州〜5月に受賞
作10点でフェア」。キャッチコピーは「この本よかっ!!」。
Yさんたち4人が事務局となって1月から企画したもので、九州内の27書店の担当
者が昨年一年間の絵本のなかから、「これは!」と思う絵本を推薦し、ポイント化し
て集計。すでにベスト10が出そろい、展示は『給食番長』の作者・よしながこうた
くさんが協力を申し出てくださったそうです。
さてこちらが感心したのは企画書。その趣旨がカッコイイので一部紹介します。
「メディアの評価によらない現場からの活きた絵本との出会いをセッティング」。
「九州発、未来のロングセラーを生む」。
「配本の少ない本にも、ロングセラーにも改めて再評価を」。
5月から紀伊國屋書店福岡本店/あおい書店博多本店/紀伊國屋書店ゆめタウン博多
店/丸善福岡ビル店ほか、有志の書店で展開されるそうです。
情報は追って紹介しますが、どんな絵本が1位になるのか、楽しみです。みなさん、
ぜひ店頭へ!