大井実

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ブックスキューブリック 店主

2001年にけやき通りに小さな本屋を開店して早5年半。ご近所のお店や、出版社、書店の方など横のつながりのお陰で、こんな楽しいイベントを企画することができました(感謝)。
現在発売中の季刊「手の間」第2号で、インタビューと「ブックオカ」の告知を載せていただいています。

ブックスキューブリック*就職しないで生きるには

レイモンド マンゴー Raymond Mungo 中山 容 晶文社

大学生の頃、一番好きで憧れていた出版社が晶文社。そんな晶文社の中でも一番印象に残っている本がこれです。70年代初頭、カウンタカルチャー運動に関わってきた当時の若者がそんなムーブメントが終わってどう社会と関わっていけばいいかと模索していたころのルポルタージュです。社会人になってからはずっと忘れていたのですが、本屋をやろうと志した頃に読み返してみたら著者も小さな本屋を始めていたことに驚きました。社会の大きな流れに飲み込まれず、かといって背を向けるのではなく、自分の頭と足でしっかり立って生きていく独立自営の生き方をしている人を訪ねて全米を旅したロードムービーのようなロマンティックな本です。この本が書かれてからすでに30年以上がたっていて、社会状況は随分と違っていますが、この著者が持っていたような疑問やスピリットのようなものは、今の時代にも新鮮に感じられると思います。日本版の初版が出てからも25年以上経ちますがまだ品切れ・絶版にならず当店でも販売できることに大変な幸せを感じます。