リレーコラム– category –
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きょうはなんの日? 『盗聴 二・二六事件』(中田整一著、文藝春秋)を読んだ
先日さる用事で百道の博物館に行った帰り、総合図書館でブラブラ。平日なのにすごい人。きょうび、書店でこんな人出を見かけることはない。複雑な気分。で、お目当ての本を探し当て、近くの書架をながめていると偶然この本が。昨年のちょうどいまごろに出版され、たしか毎日新聞の書評欄で紹介されていたのだが、いつか読みたいと思っていた... -
ベトナム戦記
編集者の真似事を始めて今年で14年目。最初はアルバイト、というかむしろ徒弟や丁稚のような身分で、まだ二十歳にもなっていなかった。自分が本の業界で食っていくなんてことは、予想だにしていなかった。高校生のころの愛読書は、オヤジの本棚から拝借してむさぼり読んだ、勝目梓のエロ小説シリーズ、あるいは、せいぜい徳川家康!みたいな... -
雑誌とナンパ
このBOOKUOKAというのは、なにせ「本にまつわるイベント」ですから当然関係者はどなたもよく本を読まれる/読んでこられた方々ばかりです。そんな中で僕はといえば、100ページ程度の短い文庫ですら、相変わらず数日かけて読むようなへっぽこ読者です。ただ僕が唯一、本にまつわる愛を語ることが出来るとしたらそれは雑誌についてでしょうか。... -
読書で脂肪は減らせるかって
書店で働いていると「月何十冊も本を読むんですか?」「子どもの頃から本が好きでこの仕事に就いたのですか?」とよく尋ねられます。わたしはそうでもありませんでした。毎日テレビ・ラジオ漬けで、小学生の頃いくらか漫画を読んでいたかな・・・というくらいです。本を読むようになったのは大人になってから。お酒じゃあるまい。この仕事を... -
ありがとう、そしてさようなら
「“読む前の自分には戻れない”そんな本が、誰にだってきっとあるはず。」と生野嬢は言いました。私、あります。恥ずかしいからほんとは酔った時しか話したくないネタなのですが・・・。あれは忘れもしない大学3年生の夏。当時の私は、遅咲きの狂い咲きの思春期真っ盛り。キャンパスライフにもいまいちなじめず、えもいわれぬ虚無感で一杯で... -
売られた言は、買ってやる
こんにちは。yojohan 生野です。僭越ながら、第2回のコラムを担当させていただきます。本をめぐるってことですが、まあ、ひとまず自己紹介などを。三十路手前の小娘です。本業はデザイン・編集業などやりつつ、副業で古本屋をやっています。「yojohan book」というリトルプレスを作ったり最近は「Petit Book Recipe」なる本の作り方の本を刊... -
「草枕」と若冲
本を読んでいる時に、傍らのラジオやテレビから、今まさに読んでいた言葉が聞こえてくることが何度かあった。ユングが言うところの「シンクロニシティ」とでも呼ぶ現象なのだろうが、最近久しぶりにそんな体験をした。今年の1月から3月まで九州国立博物館で開催されていた「若冲と江戸絵画展」を見に行った時の話だ。その日は、たまたま家族...
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